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真摯な人柄が未来を紡ぐ

お食事処 福吉 福田栄吉さん

創業41年

島根大学から宍道湖北岸沿いを車で20分の場所に位置する、お食事処福吉と喫茶店アラスカ。気になっていたけどまだ足を運んだことがないという人も多いのではないだろうか?そんな福吉を経営する福田さんは、宍道湖での漁業権も持っておられスズキ・白魚・フナなどを獲ることができる。この日初めてお伺いしたにもかかわらず、白魚とうなぎ串3種(えりぐし、きも、くりから)をいただいた。白魚のぷりぷりと、うなぎの香りが病みつきになるそんな料理を提供する福吉には長い歴史がある。

きっかけは高校時代に

福田さんは松江農林高等学校の農産製造課程に進み青春時代を過ごした。「昼食は家から白ごはんを持ってくるだけ。」と学校でつくったおかずを調達し食べていた思い出を話す。農産製造過程の特権である。また当時1960年代、ちょうどモータリゼーションの進展期であったこともあり、福田さんはヒッチハイクを在学中に5回も行ったという。その経験から、沿道サービス業がこれから必要になってくると感覚的に察知していたというから驚きである。

修行を越えて

毎年農林卒業生2人くらいは東京老舗料亭「濱田家」に修行に行ったそうだが、福田さんもその1人である。食事と住まいは確保されていたが、就寝は修行仲間で押入れの中までぎゅうぎゅう詰め。また、修行はとても厳しかったと当時を振り返る。そんな苦しい生活を乗り越え、28歳の時に松江で独立するに至ったが、当時の煮方*1の「辛抱する気(樹)には花が咲く」という言葉が心に残る。耐えなさい、我慢しなさい、その精神が福田さんの今の環境をかたち創る。 *1料亭の職人3人、煮方・焼方・椀方の1人

真摯な人柄がみらいを紡ぐ

過去には、遊覧船業やスナックを福吉と同時に経営した時期もあったそうだが、最初の1・2年は特にきつく、福吉の入口にある鈴の音がトラウマになることもあったそうだ。そんな経験を得つつ、「人にも客にも物にも運が良かった」と福田さんは語るが、ここまで来られたのはただ運が良かったからではない。煮方の言葉や福田さんの決断力、あるいは日々の仕事を楽しみ、挑戦していく心意気があったからこそである。福田さんによるとこれからは無農薬野菜を栽培・販売もしていきたいと話す。さらなる挑戦にこれからも注目したい。

【データ】

お食事処 福吉

住所:島根県松江市秋鹿町328-7

電話番号:0852-88-2028

【編集後記】

記事中の写真にもあるように、漁業で使う道具を見せていただき、どのように仕掛けるかなどの話も聞くことができました。福田さんの向上心には学ぶことがすごく多かったので、いつまでも挑戦する気持ちを忘れずにいたいなと思います。

島根大学 青木大輝

福田さんの何事にも挑戦する精神はこれから生活するうえでとても大切になってくると感じました。 これからは自分の可能性を信じて、何事にもトライしていきたいです。

島根大学 梅木太郎

【紹介文】

おもっつぁんを繋ぐのぼせもん 吉岡孝久さん

おもっつぁんに熱い、昭和時代のおじいさん


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