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​DOOR bookstore

扉の向こう側に広がる心温まる空間で

​自分の心で感じることを大切に

DOOR bookstoreとは

 

いくつもの坂を越えた丘の上、住宅街の中に建つ、コンクリートでできた建物。一見美術館のような造りのそれが、DOOR bookstoreだ。ぴたりと閉じた扉の向こうに、未知の世界への胸の高鳴りを感じながら店内に入ると、店主の高橋さんが笑顔で出迎えてくれた。店内は暖色の明かりが灯り、木製の棚や机の上には国籍やジャンルを問わない本が並んでいた。石造りで冷たく思えた外観とは対照的に、そこには暖かい空間が広がっていた。

もともと本が好きだったという高橋さん。13年前にこの地でDOOR bookstoreを開いた。きっかけは、友人たちと催した空き店舗を活用したイベント。このイベントで高橋さんは、今まで関わってきた人とは違う人々との交流の場の大切さを実感した。そしてそのような交流をこれからも広げたいと思い自宅でDOORを開いた。当時からDOORへの思いは変わらない。「その時の流行よりも、その時々の自分の心や気持ちに動かされるものを大事にしたい。そしてここを自分の気持ちと向き合える場所にしたい」と考えているそうだ。今のDOORには国内の本のほかに、ヨーロッパの芸術の本もあれば、写真集や、経済学の本、翻訳された洋書もある。「長くそばに置けるような本っていうか、自分の書棚に置いてあって、何かの折に確認したくなるような本を置いていたいんです。」と高橋さんは語る。

本だけではない本屋さん

 

DOOR bookstoreという名前だが、店内に置いてあるのは本だけではない。じっくり部屋を見ていると、そこにはコーディアルや陶芸品なども。普段よく目にする大量生産されたものとは違いそれらからは人の暖かさが感じられた。本とは関係のないものも置いている理由には、高橋さんの魅力的な場所づくりへの譲れない思いがあった。

 

「魅力的なお店ってそこで行われていることとか、そこでやっている人の個性に惹かれて行きたくなるんですよね。どうしてそんなことやっているんだろうっていう興味をそそられて、それでわざわざ出かけたくなるんです。」人を惹きつけるためには、何よりも自分らしさが大切だと話す高橋さん。そのため、店内に置くものを決める時は、自身の心や感性を何よりも重視しているそうだ。高橋さんの、感性に忠実に行動するという姿勢はぶれない。

 

 

 

※コーディアル:ハーブやフルーツなど原材料がすべてオーガニックのシロップ。

手作りのコーディアル

​心を動かす空間を

感性を大切にする心は店の空間づくりにも。高橋さんは訪れる人それぞれが持っている心の中で「何かを感じ取ってもらいたい。そんな何かを感じ取ってもらえるような空間を作りたい。」と話す。店内のレイアウトを頻繁に変えているのもその空間づくりの1つだ。実際に私は1週間空けて2度店に伺ったが、2度とも店内のレイアウトや展示が変わっていた。訪れるタイミングによって違った雰囲気を楽しめるのもDOORの魅力の1つだろう。

 

DOORを始めて13年。お店のこれからについて尋ねてみると、高橋さんからこんな答えが返ってきた。「やっぱりその時その時の自分の心と言うか、気持ちに動かされるものを大事にしていきたい。13年経っても、やってみないと分からないっていう気持ちは変わらないですね。」このやってみないと分からないという思いから、2017年は自身の心が動かされたアーティストの展示を行った。どれほどの人が見に来てくれるか、最初は予想できないけれど、やってみることで誰かの心を動かすことのできる空間を作ることができるかもしれない。「たくさんの人が来るお店よりも、ある人の心を動かすことのできるお店にしたい。」DOORは、訪れる時その時々で違った自分自身の思いを感じることのできる場所だ。

基本情報

営業時間:13:00~18:30

 

定休日:月曜日、金曜日

 

住所:〒690‐0015 松江市上乃木1-22-22

 

電話番号:0852-26-7846

 

Mail:doorst.2134@gmail.com

 

Facebook:https://www.facebook.com/kanae.takahashi.73157

 

Instagram:http://instagram.com/doorst.margaret

編集後記​

1年間行きたいと思い続けたDOORさん。やっと行くことができました!店にたどり着くまで何度も地図とにらめっこしましたが、一筋縄ではたどり着けないのがまるで探検しているみたいで楽しかったです。ふと自分の心を掴みかねた時に、自身と向き合うために訪れたいと思える場所でした。本などの芸術品が好きな人もそうでない人も、もしDOORが気になったのであれば「行ってみないと分からない」と、足を運んでみては…?

             ​仲野 香穂

体はHOT!心はほっと。 ラインナップ
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