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生き生きした作品が結集し、空間を作り出す

あとりえカフェ木朴 藤田典子さん

流行にのまれず、長く残る典子さんの作品

 藤田典子さんは、木綿の藍絣を見たとき心惹かれ、それを利用し服を作った。アトリエ木朴という名前で実家の隣に展示スペースを設けた。そこには、典子さんの服と夫の丈さんの造形作品を展示した。

 全国各地でも展示を行った。感動したのは、服作りを終えた今でも服が出歩き、服を見た人が作った典子さんを探し当て、電話を掛けた方がいたこと。それは30年前に作ったものだった。

 服作りをやめてから何年たっても着てくれている人がいることにとても嬉しく感じた。

典子さんと丈さんの作品の先にあるもの

 藤田丈さんは、先ほど紹介した造形作家である。水木しげるロードのブロンズ像を手掛けた方でもある。島根の出雲にたまたま訪れた際に、雲海・築地松、茅葺の家の風景に感動し、この地に移住した。木朴で利用されている机やいすはどれをとっても同じものはない、丈さんの作品である。

 典子さんと丈さんの作品の先にあるのは素朴な素材に向かっていきたいという想いだ。

家族の想いが詰まったカフェ

 アトリエ木朴は、3年前から娘の石川彩さんを筆頭としアトリエ木朴カフェとしてオープンされた。娘の彩さんと典子さんは、あくまでも丈さんの作品を見ていただく場としたいと考えている。

 カフェには彩さんの料理と丈さんと典子さんの作品の総合傑作がある。家族の生き生きした作品が結集した空間が素敵な雰囲気を醸し出している。

ミニカレーセット(上の二枚)です。ケーキを目当てに買いに来る方もいらっしゃいます。

【データ】

あとりえ木朴カフェ  電話番号 0852-23-8223   場所  島根県松江市大庭町299-2 営業時間 11:30~16:00(L.O.15:00) 定休日  日曜日・月曜日、第2・第4の土曜日

【編集後記】

あとりえカフェ木朴の取材を通して、さらにここが好きになりました。

 落ち着く雰囲気とこの家族の温かさはたまりません。二枚目の椅子の写真は、椅子の素材を見ていただき、このすわり心地・さわり心地を伝えたくて載せました。しかし、それは伝えきれませんでした。これは実際に行ってみないと感じ得ない心地よさです。

 書ききれないほどの良さが、あとりえカフェ木朴には詰まっています。最後に、取材にご協力いただきまして本当にありがとうございました。

島根大学 須山智帆

 

 中村清志先生は2012年松江東高等学校を最後に定年退職なさいました。その後各県下各地での講演活動は200回を超えています。

 東高、校長時代に校長室便りに「よぶこえ」は三冊の本になり発売されています。 開かれた校長室は絶えず生徒や保護者が尋ねるよりどころの場となっていました。

 現在では毎日記されるネットのブログや呼ぶ声は多くの人の心をつかみ、あたためてくれるものです。

 先生の膨大な読書量からの豊かな感性と知性、そしてあったかくフレンドリーなお人柄はたくさんの人の心をとらえる由縁でもあるでしょう。 中村清志先生はどなたかの紹介でカフェ木朴を訪ねてきていただいたのが、出会いの始まりでした。

 呼ぶ声の本を求め読むうちすっかりファンになりました。なかなか講演会には出かけられなかったのですが去る2月11日、先生ご自身が企画なさった講演会をプラバホールに聞きに行きました。

 県内外から先生を慕う方々でいっぱいでした。お話は心にしみるものでした。また、先生の独唱にも心打たれました。心で歌う歌に思わず涙しました。折にふれお便りとメールでのやりとりは心ときめくものです。

藤田典子


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