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大根島のゼネラリスト

ソーラーシェアリング 柏木利徳 さん

「大根島に根ざして」

八束町大根島に在住の柏木さんは、父親が行っていた農業を引き継ぎ、一部の区画ではソーラーシェアリング(*1)を行っている。また耕作放棄地をどうにかしたいという想いから、そういった土地の有効利用を考えソバなどの栽培にも取り組む。5年前には「大根島の農漁業を考える会」を立ち上げ、荒れ地を散策花壇などに変え、観光客や児童が楽しめる場をつくりだした。さらに中海での赤貝養殖といった漁業分野も手掛けており、まさに大根島のゼネラリストだ。

(*1) ソーラーシェアリングとは農地に支柱を立てて上部空間に太陽光発電設備等の発電装置を設置し、農業と発電事業を同時に行う事をいう。(環境用語集より)

「人とのつながりで生まれたソーラーシェアリング」  

昨年9月に始めたソーラーシェアリングであるが、ソーラーパネルの話を友達から聞いたのがきっかけだ。これなら耕作放棄地を利用すれば、何をせずともその土地から収入が得られると考え、ソーラーパネルの建設を進めようとした。しかし、農地法によりソーラーパネルだけの建設は無理で、ソーラーシェアリングとしてなら大丈夫であることが分かった。農地法をクリアしソーラーパネルを建設できたのは、釣りでたまたま知り合った東洋ソーラーの社長の知識、市役所の方々などの協力があったからだった。「いろんな方々に感謝」と自分だけではできなかった完成の喜びを振り返った。

「前職から学ぶリスクマネジメント」

穏やかな口調で活動について色々と教えてくれる柏木さん。実は昔宝石店で働いており、時には海外を飛び回っていたと言うから驚きだ。前職で資産運用などのアドバイスをしていた経験が、現在農業や漁業、ソーラーシェアリングなど複数の事業を行うリスクマネジメントに繋がっていた。またそれぞれの事業は大根島を支える活動の1つであり、大根島をもっと良いものにしたいという思いの表れでもあった。こういった柏木さんの生き方が大根島または松江に、新しい風を呼び込むのではないだろうか。

【データ】

大根島 農業 漁業 ソーラーシェアリング 

畑爺のときどき野良日記  http://blog.goo.ne.jp/hatakejijii

【編集後記】

「ソーラーシェアリングの柏木さん」という事で取材に行ってみたが、シェアリングだけでなく農業・漁業などなど多くのことに携わっておられ、とても驚いた。DASH村のような自給自足の生活に憧れを抱く柏木さんにとても共感する部分が多く、今後の農業はどうなるのか?またどうあるべきか?などの話ができたのがとても良かった。

ひと結びによってつながる関係が僕にとってかけがえのないもので、松江で身を潜めているすごい人、おもしろい人、かっこいい人をもっとみんなに知っていただけるといいなと思った。

島根大学 青木大輝

【紹介文】

エネルギー問題に取り組む東洋ソーラー株式会社社長 藤原一美 さん


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